素材・人物・書類を、三つのIDで結ぶ
同じ人物の表示名に空白や大文字の違いがある。一つの動画に二人が映る。そんなときは書類名を一括置換せず、素材・人物・リリースの対応を一組ずつ記録します。撮影時の同意記録の基本はそのまま使い、撮影後の照合作業を具体化します。
無料の整理教材です。名前の例は架空の記号だけを使います。この対応表は同意書ではなく、法的な権利保有や提出先に必要な書類の十分性を保証するものでもありません。
準備:元の名称を消さず、管理IDを固定する
- 素材ID A001
- 素材対応表で決めた番号。提出コピーの版が増えても元の素材との関係を残す。
- 人物ID P01
- 手元の管理上の番号。氏名や書類名が変わっても、確認済みの同じ人物には同じ番号を使う。名前が似た別人は別番号にする。
- リリースID R01
- 一つの原本書類を識別する番号。再取得・別撮影・別の条件の書類を作ったら別番号や明確な版を付け、古い書類と区別する。提出先に表示されるIDや書類名とは別に保持する。
元の表示名、書類の元ファイル名・保存場所は残します。改名や表記修正は「以前の表記」「新しい表記」「いつ何で同じ人物と確認したか」を手元の限定した記録へ追記し、署名済み原本の氏名や日付を整合のために書き換えません。
実氏名・署名・連絡先を含む書類の保管場所と、素材管理用のID表を分け、扱う人を必要な担当に絞ります。提出先が氏名等を求める場合は、その正式な欄へ必要な情報を確認して記入します。管理IDを実氏名の代わりとして無条件に提出しないでください。
照合:似た文字列は候補、確定は記録で行う
- 素材を開き、撮影時の参加記録・撮影順・セッション記録と照らして、どの人物IDが登場するか確認する。外見や似た名前だけでは人物を断定しない。顔認識は使わない。
- 人物IDと原本書類の対応を確認する。
MODEL-AとModel Aは候補として並べられるが、同一人物の根拠は撮影時の対応記録等で確かめる。根拠がなければ要確認にする。 - 一つの素材に二人なら、A002–P01–R01、A002–P02–R02を別行にする。一枚の書類があることだけで、その場の全員を確認済みにしない。
- 対応だけ確定したら「対応確認済み」。署名・日付・対象撮影・用途範囲・未成年者の必要手続きなど、書類の内容と提出先の条件は別に確認する。
自動化できるのは、IDの空欄・重複、参照先ファイルの有無、同じ素材の人物行数などの点検です。大文字小文字や空白をそろえた候補検索はできますが、元の表記は残します。名称から同意の有効性や同一人物を自動で確定しません。
素材・人物・リリース対応表:例入りTSVをダウンロード 素材・人物・リリース対応表:空欄ひな形TSVをダウンロード
| 素材ID | 人物ID | リリースID | 元の表示名 | 原本書類の相対パス | 照合状態 | 根拠と次の作業 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A001 | P01 | R01 | MODEL-A | rights/R01-original.pdf | 対応確認済み | 撮影時の参加記録でP01=MODEL-Aを確認。書類要件は別確認 |
| A002 | P01 | R01 | Model A | rights/R01-original.pdf | 要確認 | 表記ゆれの候補のみ。撮影記録で確認するまで確定しない |
| A002 | P02 | R02 | MODEL-B | rights/R02-original.pdf | 対応確認済み | 同じ動画に二人。P01とは別行。必要書類の充足は別判定 |
| A003 | 未確定 | 未確定 | MODEL-A2 | 未確定 | 保留 | 似た名称だけではP01に結ばない |
表は左右キーや横スクロールで確認できます。
例ではA002のP02は対応確認済みでも、P01が要確認なので、A002全体の権利確認は完了していません。A003のMODEL-A2を、文字が似ているだけでP01へ結び付けないことが大切です。管理表はAdobeのインポートCSVではありません。
提出先の条件は、対応表とは別に見る
Adobe Stockのモデルリリース要件では、識別可能な人物には署名済みリリースが必要で、顔が写っていなくても特徴等で識別される場合があると説明しています。また、人物ごとにリリースを用意し、グループ用・書類をデジタルで継ぎ合わせたものは受け付けないとしています。これはAdobeの条件で、他の提出先へ一律に適用する説明ではありません。
通常提出のCSVを別途作る場合は、公式のCSV仕様のReleases欄と実際の提出書類名を確認します。同名リリースが複数あると最新が使われるという注意もあります。手元のR01が、そのまま提出先の書類名として通るとは考えず、使用した版を記録してください。
結果:人が見る組だけを残し、素材の保留を解消する
「未確定の素材ID・人物ID・リリースID」「何が足りないか」「確認担当」「次の行動」を抜き出せば、確認済みの全件を繰り返し見ずに済みます。A002ならP01の撮影記録と書類の対応だけを調べます。解消しなければ提出対象から外して保留し、既存の書類を都合よく改変しません。
誤結合を見つけたら対応表でその組を解除し、元の書類を残して修正理由と日付を記録します。既に提出済みなら提出先の正式な修正・問い合わせ手順も確認します。対応と要件の両方が確認できた素材を、提出前の確認表へ進めます。
撮影前の条件共有には既存の会員向け撮影設計・権利確認チェックリストも使えます。説明とこの記事は無料で、会員教材の本文・直接PDFは既存の利用権が必要です。
公式情報の確認日:2026年10月19日。個別の権利判断・同意範囲・提出可否は、原本と利用目的、提出先の最新条件で確認してください。
この記事の実践チェックリスト
- 本文で確認: 素材・人物・書類に別の管理IDを付け、元の名称を残した。 ↗
- 本文で確認: 複数人物を別行にし、各対応の根拠と未確認を記録した。 ↗
- 本文で確認: 対応の確認と書類の要件確認を分け、保留素材を提出対象から外した。 ↗
チェックは、このページを開いている間の作業メモです。比較結果は手元のメモへ残してください。