同じ撮影かどうかを、名前だけで決めない
写真と動画を別の機材で撮ると、同じ場面でも名前や時刻がそろわないことがあります。ここでは一回の撮影を、素材の対応表へまとめます。フォルダの作り方やバックアップの基本は既存の保存・識別子の記事を使い、時刻がずれる場合の判断を補います。
この教材は無料・登録不要です。例の素材・日付・人物記号はすべて架空です。自分の原本や私的な書類をサイトへ送る操作はありません。
- 素材対応表:原本と提出コピーを結ぶ(この記事)
- 人物・リリース対応表へ素材IDを引き継ぐ
- 提出先別の確認表で保留を点検する
準備:原本を保存し、素材IDを決める
- カードや元フォルダから、機材・カードごとの原本フォルダへコピーする。別の保存先にも複製し、件数・重要ファイルの開封・必要に応じたチェックサムで確認する。確認前にカードを初期化しない。
- 撮影ひとまとまりに任意のセッションID、例では
S01を付ける。これは整理用の撮影単位で、日付そのものや投稿先の提出単位ではない。午前・午後や別の出演者に分けたなら、その理由もメモする。 - 原本ごとに
A001などの素材IDを付け、元の相対パス・名前を残す。提出コピーには素材IDと版を含め、例ではexports/A001-r01.jpgとする。RAWとJPEGの組を管理する場合も、どの原本から出した版かを残す。
同名のIMG_0042.JPGが二枚あれば、機材やカードの別フォルダを保ったまま別行にします。名前が同じでも内容は同じとは限りません。チェックサムの一致はバイト列の一致を調べる方法で、同じ場面・人物・権利の証明ではありません。
何を見る:撮影日時と、ファイルの日付を分ける
- 撮影日時・EXIF
- 写真に記録された撮影情報を手元の情報表示ソフトで見る。DateTimeOriginal、時差情報のOffsetTimeOriginalなど、読めた項目名と値をそのまま記録する。時差が空なら「不明」。EXIFがない素材もある。
- 動画の日時
- コンテナやアプリの表示する作成日時を、項目名とアプリ名付きで記録する。写真のEXIFと同じ意味・同じ時差で表示されるとは決めない。
- ファイルの作成日・更新日
- コピー・編集・書き出しでも変わり得るため、撮影日時の代用にしない。
- ファイル名・フォルダ・セッション
- 名前は機材の連番、フォルダは保存場所、セッションは人が決めた撮影単位。いずれも単独では同じ撮影の証拠にしない。
例では写真A001が09:00:10 +09:00、動画A002が00:00:12 / offset不明です。カメラBをUTC設定にした記録があれば、日本時間では09:00:12という候補をメモできます。しかし「ちょうど9時間違う」だけでは確定しません。機材の時計ずれや日付またぎもあり得ます。
- 撮影メモ、機材設定の記録、同じ場面の前後の素材を照らし合わせる。時差を足した結果、日付が変わる場合は日付ごと記録する。
- 確認前の元の値を残し、補正候補とその根拠を別欄に書く。時計が2分遅れていた等の実測があれば、時差と時計ずれを分ける。
- 根拠が足りなければ「要確認」「セッション未確定」。順番をそろえるために原本の日時やファイル名を一括変更しない。
どう記録する:一原本を一行にする
まず例入り表で列の意味を確認し、空欄ひな形へ自分の一撮影分を記録します。相対パスを使い、自宅の絶対パスやGPS座標を共有用の表へ書き出す必要はありません。表自体は手元で保管してください。
素材対応表:例入りTSVをダウンロード 素材対応表:空欄ひな形TSVをダウンロード
| 素材ID | セッションID | 原本の相対パス | 原本記録時刻 | 時刻の根拠と補正メモ | 提出コピー | 照合状態 | 次の作業 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A001 | S01 | originals/cam-a/IMG_0042.JPG | 2026-10-01 09:00:10 +09:00 | OffsetTimeOriginalあり。時差の計算はメモのみ | exports/A001-r01.jpg | 対応確認済み | 人物対応へ |
| A002 | S01 | originals/cam-b/C0042.MP4 | 2026-10-01 00:00:12 / offset不明 | カメラBがUTC設定だった撮影メモあり。同場面は00:00:12→09:00:12候補。未確定 | exports/A002-r01.mp4 | 要確認 | 記録と前後のクリップで確認 |
| A003 | 未確定 | originals/card-02/IMG_0042.JPG | 撮影日時なし | 同じ名前でも別原本。フォルダとチェックサムを別記録 | 未作成 | 保留 | 撮影記録を探す |
表は左右キーや横スクロールで確認できます。
この表は手元の素材管理用です。AdobeへインポートするCSVではありません。TSVはタブ区切りの編集用テキストです。表計算ソフトでUTF-8・タブ区切りとして開き、列が分かれたことを確認します。元の例へ上書きせず作業用の別名で保存してください。
結果を見る:対応確認済みと保留を分ける
A001は原本と提出コピーの対応が確認済み。A002はS01の候補でも、時刻の根拠が足りないので要確認。A003は同名の別原本として残し、セッション未確定です。空欄を都合のよい値で埋める必要はありません。
誤って対応を付けたら、原本を加工して合わせず、対応表の行を修正し、以前の値・修正理由・確認日を手元の履歴へ残します。提出コピーを取り違えた場合は元の原本と編集情報から新しい版を作り直します。確認が済んだ素材IDだけ、人物とリリースの整理へ引き継いでください。
公式資料の確認日:2026年10月19日。Adobeのメタデータ表示・撮影日時の解説も参照できます。本手順は原本の日時を書き換えず、読み取った値と照合メモを残します。
この記事の実践チェックリスト
- 本文で確認: 原本と別のバックアップを保全し、素材IDと元パスを記録した。 ↗
- 本文で確認: 撮影時刻・時差・ファイル更新時刻を区別して根拠を残した。 ↗
- 本文で確認: 名前の一致だけで統合せず、確定と保留を分けた。 ↗
チェックは、このページを開いている間の作業メモです。比較結果は手元のメモへ残してください。