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G05-2 / 動画

動画の明るさとちらつき:シャッター速度を決める

fpsとシャッター速度を分け、残したい動きと必要な明るさを整えます。照明のちらつきは、地域や機材の条件を確認し、録画した映像で見ます。

この記事の要点

  • シャッター速度は、各コマにどのくらい動きのブレを残すかで選ぶ。
  • 暗くなったら、光・絞り・ISOも一緒に調整する。
  • 電源周波数は試し撮りの手がかり。1/120秒と1/125秒を同じ扱いにしない。
LEDで手元と器を照らして録画し、パソコンで確認する作業机

コマ数を決めたら、残したい動きと必要な明るさを確認します。設定画面で数字を上げれば全部よくなるわけではありません。室内で暗くなる、照明がちらつくといった違いを短い試し撮りで見つけます。録画容量の計算は、別記事で扱います。

fpsとシャッター速度は別の設定

固定した器と本の横で、動く手が鮮明な状態、少しブレた状態、長い軌跡を残す状態
左は1/250~1/500秒で鮮明に止める考え方、中央は1/60秒で自然な動きを残す考え方、右は1/30秒で軌跡を残す考え方に対応します。

fpsは1秒間のコマ数です。シャッター速度は、1コマに動きを写す時間を決めます。光を取り込むこの時間を「露光時間」といいます。コマ数を決める設定と、各コマに動きをどう写すかの設定を分けて考えます。

シャッター速度は、動きをどれだけブレさせて見せたいかで変えます。カメラと被写体を止めた器や本の撮影と、動く手の撮影では、残したい動きが違います。30pで撮る場合の出発点は次のとおりです。

横スクロールできる表です。左右にスワイプするか、表を選んで左右矢印キー、Home、Endキーで移動できます。

シャッター速度と手の動きの見せ方
撮りたいもの・見せ方シャッター速度の出発点確認するところ
カメラと器・本を止めて撮る1/60秒カメラの揺れ、明るさ、照明のちらつき
動く手を鮮明に止める1/250~1/500秒手の細部と、動きが硬く見える程度
30pで自然な手の動きを残す1/60秒各コマに少し残る動きのブレ
手の軌跡を長めに残す1/30秒手のブレの量と、器や本が止まって見えること

撮影fpsの約2倍を分母にする考え方なら、30fpsで約1/60秒、60fpsで約1/120秒、120fpsで約1/240秒です。カメラの通常の選択肢では1/125秒や1/250秒になることもありますが、これは動きのブレ量の近似です。照明の明滅に合わせる1/120秒と1/125秒は分けて考えます。私の持つα1の動画仕様では手動のシャッター速度範囲は1/8000~1/4秒ですが、実際に選べる値は撮影モードとfpsを確認してください。

1/60秒から1/120秒へ変えると、光を取り込む時間は半分です。照明・絞り・ISO感度が同じなら、取り込む光が半分になって暗くなります。手を止めるために1/250~1/500秒へ短くするときは、手元へ光を足す、明るい場所へ移るなど、必要な明るさも一緒に整えます。

暗くなったら、光・絞り・ISOを調整する

LEDの向きと白いレフ板を調整し、器と本へ光を足す撮影作業

特に室内では、照明を増やす、明るい場所へ移る、絞りを開く、ISO感度を上げる、といった調整が必要になることがあります。絞りはレンズが通す光の量を調整する仕組みで、開くと明るくなりますが、ピントが合って見える範囲は狭くなります。

ISO感度を上げると映像を明るくしやすくなりますが、細かなざらつき「ノイズ」が目立つ場合があります。低いISOだけを守って必要な動きをぶらすのではなく、照明も含めて調整し、録画した映像を確認します。絞りとISOの考え方は、関連記事「絞り・シャッター速度・ISO感度は、三つ同時に考える」でも説明しています。

ちらつきは、録画した映像で見る

照明下の録画を再生し、横向きの明暗の帯がある映像と帯のない映像を比較する

蛍光灯やLED照明、画面などが入ると、映像の明るさが変わったり横向きの帯が出たりすることがあります。これをちらつき、またはフリッカーと呼びます。まず短く録画して再生し、撮影前の画面だけで判断しないようにします。

私の持つα1では、動画でも「高分解シャッター」という機能でシャッター速度を細かく調整できます。初代α1 Ver.2以降の公式ガイドでは、シャッター速度を手動で調整できるモードが条件です。一方、「フリッカーレス撮影」は静止画用で、動画では使えません。名前が似ていても別の機能です。お手持ちのカメラにも同じ機能があるとは限らないので、説明書と撮影モードを確認してください。

撮影する地域の電源周波数を出発点にする

旅先の照明とカメラの資料を確認する机。周波数の地域対応は本文の表で示す
地域の代表例:東日本50Hz → 1/50秒・1/100秒、西日本60Hz → 1/60秒・1/120秒。旅先の例は下の表で確認し、録画して調整します。

照明の明滅を考えるときは、撮影する地域の電源周波数も手がかりになります。日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzです。海外の代表例も合わせて見ておくと、旅先で試すシャッター速度を選びやすくなります。

横スクロールできる表です。左右にスワイプするか、表を選んで左右矢印キー、Home、Endキーで移動できます。

電源周波数と試し撮りの出発点
電源周波数国・地域の代表例試し撮りの出発点
50Hz東日本、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、中国、インド、タイ、シンガポール、オーストラリア1/50秒・1/100秒
60Hz西日本、米国、カナダ、メキシコ、韓国、台湾、フィリピン、ブラジル1/60秒・1/120秒

地域に合う値で短く録画し、明るさの変化や横帯を再生して見ます。60Hzの照明に対して1/120秒を試すとき、通常の選択肢が1/125秒でも、そのまま代わりにはしません。高分解シャッターなどで1/120秒に合わせられるかを確認し、録画した映像で調整します。LEDの調光など、電源周波数とは別の周期で明滅する光源では、高分解シャッターで微調整しながら再び試します。撮影fpsに対して選べるシャッター速度を確認し、照明や画面の設定、光源や場所を変える方法も組み合わせます。

私は、太陽光で撮影するのが一番好きです。撮影後に残ったちらつきには、DaVinci Resolve Studioのちらつき除去機能なども使い、対応する版と書き出した結果を確認します。

参考資料

絞り・シャッター速度・ISO感度は、三つ同時に考える(Field Notes)

Sony/α1 フリッカーレス撮影と高分解シャッター (新しいタブで開きます)

Blackmagic Design/DaVinci Resolve StudioのResolve FX (新しいタブで開きます)

Sony/αで始める動画撮影 カメラの設定編 (新しいタブで開きます)

Sony/α1 主な仕様 (新しいタブで開きます)

東京電力/Substations (新しいタブで開きます)

Bel/World Plug and Input Voltage Guide (新しいタブで開きます)

この記事の実践チェックリスト

チェックは、このページを開いている間の作業メモです。

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